作品情報
作品概要
『みんな死んだ』という邦題となっていますが、原題は『Wszyscy moi przyjaciele nie zyja』、邦題とニュアンスは変わらない感じですね。
本作はポーランド発のスプラッターコメディ映画となっており、子供には非常によろしくない番組となっています。
制作会社・スタッフ
監督・脚本はJan Belcl、ポーランドドラマなどを手掛けているポーランドの方ですね。
主役?のアナスタシア役を務めるJulia Wieniawaは22歳。ポーランドでは俳優・歌手・司会者などを務める超有名なスターのようです。
作品評価や海外での反応など
映画評論家や批評家からは高い評価を得た本作。監督が語るところでは、生き残ったアナスタシアを中心とした続編の計画もある、との話です。期待したいですね。
舞台はある郊外の一軒家。捜査官達が大量の死体が転がるパーティー会場跡を見聞することから始まる。
その後、時間は巻き戻り、新年を迎えるパーティー会場にあるカップルが訪れるところ。
二人はダニエルとアンジェリカ。アンジェリカにプロポーズしようと考えているダニエルは家の持ち主の一家でパーティーの主催者であるマレク、姉のオリビアと合流。
マレクの紹介でカメラマンのフィリップ、ジョルダンとアナスタシアのカップル(既に冷めた関係)、パヴェウやグロリア、ダリウシュやラファウとロバートという面々と挨拶を行う。
やがてパーティーは盛り上がるも、アナスタシアはフィリップを誘惑。そのまま関係を持つ事に。
しかし、彼女が拳銃を見つけ、それでマレクを誤って撃ち殺してしまった事から全ての歯車は狂っていく。
錯乱したアナスタシアがジョルダンの元へと戻り、フィリップはマレクの死に気がついたオリビアをもみ合いの末に殺害してしまう。
その間にもオリビアがラファウとロバートの二人を弄ぶ、ダニエルとアンジェリカの破局、年の差を理由にグロリアがパヴェヴを振り、別の男を誘惑、マレクに支払いをバックレられていたピザの配達人がパーティーに乱入などイベントが起きる。
フィリップはオリビアの死体を残し、屋根伝いに逃げようとするも、グロリアにパヴェヴが詰め寄っている姿を窓から眺めて激昂。部屋の中に侵入し彼に掴みかかるも、アナスタシアから話を聞いたジョルダンがフィリップに復讐に訪れ、そのまま喧嘩となる。
一方、実は関係を持っていたラファウがマレクの死に気がつき、銃を所持していた人物ともみ合いに。
ちょうどその瞬間に新年となったパーティー会場だったが、ラファウと銃を所持していた女性のもみ合いの末に銃が暴発。ロバートやジョルダンを撃ち殺した後、洗濯機が故障した事により水浸しになったパーティー会場の地面にテレビが落下。多数の人物の命を奪うことに。
一方、アンジェリカに手酷くフラれたダニエルは激昂。そのまま強制的に彼女と関係を持つも、最後に銃を手にする事となったアナスタシアの放った銃弾によって命を落とす。
その後、舞台は平行世界へと移る。そこではダニエルとアンジェリカの結婚式が行われ、作中破局する事になったカップル達が結ばれる……というラストの後、アナスタシアが再び銃を見つけてしまい、ループを示唆して終わる。
登場人物
マレク:パーティーの主催者。最初の犠牲者。実はラファウと関係を持っている。
ダニエル:アンジェリカのボーイフレンド。彼女に告白を計画するも、フラれる。おまけに夜の生活に不満を持っていた事を皆にバラされた事で激昂。斧を持ち出しアンジェリカの元へ。そのまま彼女と結ばれるもアナスタシアに撃たれ死亡。
オリビア:ダニエルの姉。男好き。マレクの死に気づいてしまい、フィリップに殺害される。
アンジェリカ:ダニエルのボーイフレンド。パーティー会場でダニエルにプロポーズされるも断る。その後彼に不満をぶちまけた後、キレたダニエルに無理やり関係を持たされるも、アナスタシアに拳銃で撃たれ死亡。
フィリップ:カメラマン。グロリアの息子でマレクの友人。薬のリハビリ中。アナスタシアと関係を持つも、その際にマレクを射殺してしまう。更にマレクの死に気がついたオリビアをトラブルの末に殺害してしまい、屋根伝いに逃げ出そうとする。しかしその際に母であるグロリアがパヴェヴにプロポーズされているところを目撃。その後もみ合いの際にグロリアに殴られ死亡。
アナスタシア:ジョルダンのガールフレンド。スピリチュアルにハマっている。フィリップと関係を持つも、部屋で見つけた拳銃でマレクを射殺してしまう。その後錯乱し洗濯機の上で一人佇んでいたが、後にジョルダン達がリビングで死んでいるのを見つける。その際にダニエルとアンジェリカを射殺してしまい、逃げ込んだバスルームでピザ配達員が自殺しているのを見た後、何かに突き飛ばされ転げた際に頭を打つ。おそらく冒頭で担架で運ばれており、生存。
ジョルダン:アナスタシアのボーイフレンド。ラップ狂い。アナスタシアからフィリップとの情事を聞き、怒りのあまり彼とパヴェヴとオリビアの修羅場に乱入。喧嘩の最中に双子の放った銃弾によって死亡。
グロリア:フィリップの母でパヴェヴのガールフレンド。ラファルたちを弄ぶ。年の差を理由にパヴェヴを振り、やけっぱちのままジャックと関係を持とうとするが、その際にパヴェヴが乱入。そのまま彼女にプロポーズしてくる。しかしそこにフィリップが乱入。最後はミュージシャンに殴られ死亡。
パヴェウ:グロリアのボーイフレンド。グロリアにフラれたがダニエルの告白で感化されもう一度告白に行くも、その際にフィリップ・ジョルダンが乱入。喧嘩となった挙げ句死亡。
ダリウシュ:プレイボーイ。オリビアにアプローチするも、拘束プレイ中に彼女に去られ、双子に弄ばれている最中に窒息死する。
ラファウとロバート:モテない二人組。パーティーで女性たちに声をかけるが玉砕続き。実はラファウはマレクと関係を持っている。ラファウはマレクの死に気が付き、銃を手にしていた双子の一人がマレクを殺害したと勘違い。襲いかかる。ロバートは逃げ出そうとする最中にラファウともみ合った双子の弾に当たって死亡。
双子 :ジャックやダリウシュと関係を持つ遊び好きの二人。勘違いされたラファウに襲いかかられた後、感電死。
ジャック:モルモン教徒。マレクの気まぐれでパーティーに招待される。貞操を失ったショックで正気を失う。そのままグロリアと関係を持ちそうになるも、フィリップらの乱入によって事なきを得る。その後、クリスマスツリーを神だと思って挑みかかり、そのまま感電死。
感想
贔屓目なしで面白い佳作
意外なくらい面白かったというのが率直な感想ですね。
ポーランド映画というのを差し引いても、中々に楽しいコメディスプラッター映画でした。
低予算な感じの出来
舞台は郊外の一軒家という事で、どうしてもこじんまりとした作品にはなっていますが、タイトル通りの展開になるまでの過程は十二分に楽しめました。
何よりラストが良かったです。見事なまでにそれまで敷き詰められた爆弾が爆発し、ひょんな事から大惨事となる光景は悲劇なんですが、もう笑っちゃうしかない光景となっています。
グロテスクな場面も
子供にはあまり好ましくない映画なのは確かなのですが、性的な表現やグロテスクな表現に抵抗の無い方でしたら楽しんで見れるかと思います。
登場人物が多すぎる
問題点があるとすれば、登場人物があまりにも多すぎる事でしょうか。
死に方も割とあっさり死ぬ人が多かったので、あれ? あの人どうなったんだっけか? という事も。
癖がありすぎる登場人物たちが見どころ
それでも神を見てしまう事で印象の強いジャックやそれ以外のサブキャラクター(ゴーグルを身に着けている女性など)も印象深いキャラクターが多く、たしかにこれは続編を作らないのはもったいないかな、と思うような出来でした!
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