作品情報
簡単な背景解説
グラフィック・ノベルを原作にしたSyfy制作のホラーアクションシリーズのシーズン3です。
『トゥルー・ブラッド』に登場していたケリー・オーバートンを主人公とした本作は、米ケーブル局のSyfyが制作。
Syfyの得意分野であるホラー要素をふんだんに散りばめた作品となっています。
作品へのリンクはこちらからどうぞ。
また、現在本作はシーズン4までの放映が終了して、現在はファイナルシーズンとなるシーズン5が放映中です。
本邦においてはNetflixでの配信となっています。
さて、シーズン3ですが、全体的に冗長な割に展開の進み方が変な感じ。
シーズン3では長老と呼ばれる吸血鬼たちの長を探していく事になるのですが、その長老達がいまいちパッとしないというか、影の薄~い存在です。
更に、登場人物たちが幾つかのグループに分かれた結果、シーンのぶつ切りが酷いことに。
長老の探索行をするヴァネッサ達を描く合間にほんの一分ほどデンバーに移動したドクやジュリアス達の様子が描かれ、またヴァネッサ達のシーンに戻ったりと酷い有様です。
移動シーンも大幅に削られているので、あっという間に目的地に着いたと思ったらまた別の場所に移動など、シーズン1での苦労はなんだったの…と思ったり。
あらすじ(ネタバレあり)
シーズン2の最終話で長老によって目を覚ましたヴァネッサは他3人の長老を見つけ出し、ダークワンと呼ばれる吸血鬼の長を倒すことを決意。
過去のヴィジョンを見てアクセル、スカーレットと共にサンフランシスコに向かい、長老の一人を倒す。
そこでアクセルと分かれ、スカーレットと二人でヴァン・ヘルシング一家が所有していた島へと向かう。
一方、サムの過去が明らかに。
実はオラクルと呼ばれる存在にずっと昔から導かれていた彼は、吸血鬼となったモハマドを監禁して代わりに森の中の生存者グループの中からその代わりを見つけるが、オラクルに長老となるため大切な存在を殺さなければいけないと諭され、モハマドを殺そうとする。
だが、謎の存在に導かれていたモハマドは監禁場所から脱出。最終的にヴァネッサによって人間へと戻る。
一方デンバーへと向かったジュリアス、ドク、ジョーリーン、フレッシュの四人。
一旦落ち着けるかと思いきや、ジュリアスとフレッシュとの衝突、フレッシュがラブランドと呼ばれる流刑地に妻の存在を知ったこと、ジョーリーンの逮捕の過程でデンバーは吸血鬼を研究するブラックテックの支配する地である事が明らかに。
スキャブ達シスターフッドの襲撃もあり混乱するデンバーからドク・ジュリアスはハンセンという男に捕らえられ、フォートコリンズと呼ばれる地に移送される事に。
一方フレッシュとジョーリーンはラブランドへの移送過程で脱獄。それぞれの道を行く。
ヴァン・ヘルシング一家が所有していた島に到着したヴァネッサとスカーレットはそこで一族の一人であり、長老となったジェイコブを殺害。
しかし、彼の放った二人の内生き残るのは一人という言葉にヴァネッサは心を乱され、ダークワンとの決着を一人で付けるべくスカーレットを島に置き去りに。
その後スカーレットはアクセルの故郷で彼と合流。途中行方不明となっていたアクセルの妹と再会するも、死亡。
そのままヴァネッサを追ってダークワン復活の地へ移動する。
ダークワンと決着を付けに行ったヴァネッサを待っていたのはオラクルとサム、そして捕らえられたモハマドであった。
そこでヴァネッサの所へスカーレットとアクセルが合流。ヴァネッサに力を与える為にスカーレットが自らの生命を差し出した事でヴァネッサとアクセルは決別。
しかし、時は既に遅くモハマドを殺したサムが四人目の長老となり、ダークワン復活への道筋は作られてしまった。
だが同時にヴァネッサの血によって、封印されていたリリー・ヴァン・ヘルシングが復活。ヴァネッサと共にサムに立ち向かう。
シーズン4へ続く。
感想
余計なエピソードが多すぎて…
サブキャラクターであるサム、スキャブなどのエピソードに時間を割きすぎて、メインのヴァネッサやドク達の話が全然進んでないのがとにかく不満です。
S2で姿を表したブラックテックが本筋に絡んでくるのかと思いきや、デンバー方面と関わらないので全然…ですし。
サムの正体も…
そもそもサムは実は吸血鬼に導かれてました、って設定も興ざめ。
オラクルや長老達といい、突然出てきてあっという間に退場というよく分からないことに。
いつの間にヴァンパイアも代替わり
また、いつの間にか出てくる吸血鬼の全てが「デイウォーカー」と呼ばれる日光を気にしない再生力の強い存在に変化して超強化されている事にも?が浮かびます。
シーズン2で登場してはいたのですが、異質な存在として扱われていたような…あっという間に全土の吸血鬼が変化するというのも不思議な感じです。
唐突な主人公の苦悩に”?”
話の本筋も途中ヴァネッサが人の血を求めて人を襲い、殺してしまった事を苦悩するシーンがあるんですが、それも唐突過ぎて……
吸血鬼のような姿になるシーンはありましたけど、血を求めていたような記憶はなかったので頭に???が浮かびます。
魅力的な脇役たち
一方、元吸血鬼のリーダー格であったジュリアス、元吸血鬼で自らの新しいアイデンティティの確立に悩むドク、吸血鬼であった時に犯した罪に悩むフレッシュ達はかなり魅力的。
ジュリアスの元部下であり、彼を付け狙ってデンバーを攻略するに至ったスキャブとシスターフッド、暗躍するハンセンを始めとしたブラックテックなど、どうも見たいと思える部分が本筋以外に集中している気がします。
惜しすぎるスカーレットの退場
あと、強い印象を放っていたヴァネッサの妹、スカーレットがあっさりと退場してしまったのもがっかり。
アクセルじゃなくてもなんだそりゃー?となるでしょう。
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