こんな人にオススメ
・インドの食が好き
・社会問題について考えたい
・シク教徒に興味がある
作品情報
PrimeVideoに新着で来たばかりのこちらのドキュメンタリーを今日はご紹介していきたいと思います。
インドに存在するシク教徒の総本山に当たる、アムリトサルの黄金寺院で提供されている無料の食事、その調理と食べる人々を描いたドキュメンタリー映画です。
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シク教については少し説明が必要かもしれませんので、簡易的に説明します。
インド北西部、パンジャーブ州を中心に信者の多いこの宗教は、その名前だけ聞くとあまり馴染みがありませんが、世界で五番目に信者の多い宗教です。(それでも、インド国内での信者の割合は一割にもなりません)
インドというと想像しがちなターバンを頭に巻いた姿の人達は、ヒンドゥー教徒ではなくシク教徒だったりします。
宗教の儀礼や信仰という面の紹介は省かせて貰いますが、食という面でもヒンドゥー教とは大きく異なり、牛肉も食べる(ことが出来る)のが大きな特徴。
ただし、基本的には菜食を推奨していること、そして皆が食べられるという事を優先しているので、黄金寺院で出されるのは野菜オンリーのベジカレーです。
感想
とにかく規模が凄い。
人の数もすごい。
最初から最後までずっと人、人、人。
10万人分の調理も機械なんて使わず、全部人の手によって行われています。
そしてその様子を、インタビューや字幕も殆ど交えることなくずっと流していくだけ。
単調に思えるかもしれないその光景も、とにかく人の数が凄まじい事で何も気にならない。画面の中には色んな生きた人がいる事に驚き。
おじいちゃん、おばあちゃんやおじさんおばさんが人の手で野菜を割と雑に調理していく姿は正に圧巻。
中でも面白かったのが、熟練の人達がチャパティを手際よく伸ばしていくシーンと、お兄さんが泣きながら玉ねぎを切ってる所。
配膳も割と雑~に行われてて、もう半分以上問答無用に更に盛り付けていくおじいちゃんに、チャパティを配り歩くおじいちゃん。更に水を高い所から注ぐので辺りに飛び散らせまくってるおじいちゃんと、もう本当に全てが日本の食事とは全然違います。
あと、左手を割と使ってる人が多かったのも意外な感じ。
不浄とする教えはヒンドゥー教徒の物なんでしょうか。
でっかい鍋を一生懸命洗うお兄ちゃんに、次から次へと運ばれてくる皿を洗うお姉さん方。
ところどころに現れる大人と共に奉仕してる子供。
そして何よりも、食べる人々の姿。
性差も人種も階級も年齢も関係なく、並んで同じものを食べるその姿。
インドにおいてはそれが当たり前の光景では無い、特異な空間であるという事実は触れられませんが、尊さを感じると共に考えさせる物でもあるのは事実です。
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